南極観測船「宗谷」の展示でも有名!「船の科学館」は海と船の文化をテーマとした海洋博物館

公開日:2022年10月2日 更新日:2022年10月1日

お台場地区には“海と船”をテーマとした博物館「船の科学館」があるのをご存じだろうか? 「船の科学館」は、ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル駅」を降りて、すぐ目の前にある海洋博物館。日本の海洋技術にまつわる歴史的な展示物や資料をその目で確かめることができる歴史ある施設だ。いったいどんなものが展示されているのだろうか?

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日本初の南極観測船「宗谷」にも会える!

今でこそ東京を代表する観光地となった湾岸エリアだが、まだ何もない埋め立て地だらけだった頃の1974年(昭和49年)7月にオープンしたのが「船の科学館」である。

船の科学館の本館は豪華客船を模した印象的な建物になっているが、2011年から休止となっており、現在は別館がオープンしている。

そんな船の科学館では日本の近代海洋技術に関する資料がたくさん展示されているが、なかでも注目したいのが日本初の南極観測船「宗谷」が展示されていることだ。

宗谷は、第二次世界大戦時代前の1938年(昭和13)に建造され、戦時中には輸送船として活躍。終戦後は日本初の「南極観測船」として大活躍した。1983年に公開された大ヒット映画『南極物語』のなかにも登場するなど、一躍脚光を浴びたのである。

そんな宗谷は「海に浮かんでいる船」としては日本最古のものとしても知られており、日本の近代海洋技術を見守っている存在なのだ。

船の科学館 宗谷

竣工してから84年間、沈まずに海に浮かび続けている日本最古の船が「宗谷」である。第二次世界大戦を生き延び、南極観測船になるなど数奇な歴史を辿ってきた(船の科学館提供)

船の科学館の敷地内には、大型スクリュープロペラ、海底に沈設した居住実験施設の海底ハウス「歩号一世」、潜水調査船「たんかい」といった大型の展示品も多数設置されているほか、別館には船舶や海洋技術に関する資料や写真、模型が展示されており、海に囲まれた国・日本の歴史を知ることができる。

これらはすべて見学無料となっているので、のんびりと休日を過ごしたい人はブラっと遊びに出かけてみてはいかがだろうか? 日本が海に囲まれた国だということを、改めて気付かされるかもしれないぞ。

船の科学館 展示

別館には、この船の科学館でしか見られない貴重な展示物がある。一通り見終わるころには、日本の船と周囲を取り巻く海の基礎知識が身に付いているかも。(船の科学館提供)

船の科学館 別館

現在は本館は休止中となっているが、横にある別館は見学可能となっている。見学無料なので、湾岸エリアに行ったときは是非立ち寄ってみよう(船の科学館提供)

(文=尾崎貴也)
イメージ写真は船の科学館提供

店舗名
船の科学館
住所
東京都品川区東八潮3-1
電話番号
03-5500-1111
営業時間
10:30~16:00
休日
月曜(祝休日の場合は翌火曜)
最寄り駅
ゆりかもめ 東京国際クルーズターミナル駅
@funenokagakukan
https://funenokagakukan.or.jp/