水島努監督が描く「終末世界×電車×友情」のオリジナルトレインアニメ【聖地巡礼】第22回『終末トレインどこへいく?』– 埼玉県飯能市「吾野」を探訪!

公開日:2024年4月20日 更新日:2024年4月25日

数年前からファンの間では、作中に登場する地域を巡る“聖地巡礼”が定番イベントとなっている。そこで今回は、2024年4月から放送が開始されたばかりのオリジナルアニメ『終末トレインどこへいく?』の聖地・埼玉県飯能市の“吾野(あがの)”を探訪してきたぞ!

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『終末トレインどこへいく?』の聖地は西武新宿線「吾野駅」周辺!

『終末トレインどこへいく?』は2024年4月から放送が開始されたばかりのオリジナルアニメ。『SHIROBAKO』や『ガールズ&パンツァー』などを手掛けた水島努監督の作品なので、多くのファンが放送前からどのようなストーリーになるか気になっていたはずだ。

主人公は、埼玉県飯能市「吾野(あがの)」に住んでいる4人の少女たち。祖父から教わった柔術が使える「千倉静留(ちくら しずる)」、優しく穏やかな性格で争い事が嫌いなため、言うべきことははっきり言う「星撫子(ほし なでしこ)」、ミーハーで都会に憧れているギャル「久賀玲実(くが れいみ)」、物知りだが大人ぶろうとして頭でっかちな「東雲晶(しののめ あきら)」がメインとなる。

この4人の少女たちが、行方不明になったもう1人の友だち「中富葉香(なかとみ ようか)」を池袋で探すため、吾野を旅立つという内容となっている。アニメの放送が序盤なのでまだまだ謎な部分も多く、今後の展開が気になる人も多いだろう。

放送前からAnimeJapan 2024で展示されていた内容から、聖地は西武鉄道沿いだということは判明していたが、どの駅からどのように移動するのかは放送まで謎のままだった。

しかし、『終末トレインどこへいく?』の第1話からスタート地点に西武鉄道「吾野駅」が登場したため、西武新宿線「吾野駅」から池袋まで行くということが判明したのだ。というわけで、さっそく吾野駅周辺の聖地を探訪してきたぞ。

●『終末トレインどこへいく?』公式サイトは→こちら
●西武鉄道公式サイトは→こちら

聖地巡礼 終末トレインどこへ行く?聖地巡礼 終末トレインどこへ行く?

AnimeJapan 2024の『終末トレインどこへいく?』の展示で、パネルに描かれた車両から「西武鉄道」ということは分かっていたが、なぜゴーヤが置かれていたのかは取材当時分からなかった。また、Nゲージを利用したジオラマではキノコがおいてあったりして、今見ると芸の細かさが伝わる(筆者撮影)

「吾野」は吾野宿で栄えた歴史ある宿場町、マナーを守って聖地訪問を!

『終末トレインどこへいく?』の舞台となっている埼玉県飯能市吾野は昔からの宿場町で、現在は閑静な住宅街が広がっている。そのため撮影には周囲への配慮が必要になるだろう。『終末トレインどこへいく?』ファンなら、作品の評判を貶めないよう、十分に周囲に気を付けて聖地を楽しんでほしい。

聖地巡礼の注意!
聖地巡礼には必ず下記を遵守し、周辺住民の迷惑にならないようにしよう。
1.景観を荒らさず、環境を保つ(ゴミなどは持ち帰る)
2.立ち入り禁止&撮影禁止の場所を事前に確認し、私有地には勝手に立ち入らない
3.住宅街では騒がず静かに! 撮影も速やかに済ませること
4.写真をSNSなどにアップするときは、写っている人物にボカしをかけてプライバシーに配慮する

■西武新宿線「吾野駅」

物語のスタート駅が、西武新宿線の終着駅となる「吾野駅」だ。吾野駅は1面2線の小さな駅だが、特急は止まらず、ほぼすべての列車が西武秩父駅行きとなっているため終点感があまりない珍しい駅である。ちなみに、吾野駅から西武秩父駅までは西武秩父線となっている。

作中では駅舎やホーム、駅名標などが登場し、すでに多くのファンが訪れているようだ。列車本数も1時間2~3本ほど発着があるので比較的行きやすい聖地だろう。

西武新宿線「吾野駅」へは、西武新宿線「池袋駅」から特急を使えば1時間程度、普通列車でも1時間半もあれば到着する。

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筆者が行った時期はトレッキングのベストシーズンで、多くの人が吾野駅を山歩きの終着点としていた。駅前には大きい売店があり、うどんなどの食事を摂ることもできる(筆者撮影)

■ゲストハウス吾野宿&カフェレストラン

村の住人たちが集まって井戸端会議を行っていた場所が「ゲストハウス吾野宿&カフェレストラン」。物語の冒頭にこの場所で住民たちが現状を話し合っていて、テレビを見ている人たちへの解説にもなっている。

手書きの張り紙があり聖地巡礼をしている人を快く迎えてくれた。この建物はかつて問屋として建てられた古民家で、現在はカフェとゲストハウスを運営している。古く特徴的な建造物のため、埼玉県の“景観重要建造物”にも指定されているほど。

なお、ゲストハウス吾野宿&カフェレストランへは、吾野駅から徒歩10分程度で到着する。

●ゲストハウス吾野宿 & カフェレストラン公式サイトは→こちら

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ゲストハウス吾野宿&カフェレストランはとても古い古民家で、特徴的な中庭のある構造や土間などを見ることができる。ゲストハウスなので予約次第で宿泊も可能だ。手書きの張り紙が、妙に“歓迎されている”感じが出ていて少し嬉しかった(筆者撮影)

■吾野駅前橋

吾野の風景として登場したのが「吾野駅前橋」。吾野駅から吾野宿へ向かう途中にあり徒歩数分でたどり着ける。河原に吾野弁天が建てられていて見どころのある橋となっている。赤い旗があるので見逃すことはないだろう。

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吾野駅前橋からは大きな岩の上に弁天様がいる風景が見える。なかなかの迫力だ(筆者撮影)

■吾野宿メイン通り

こちらも吾野の風景として登場したのが、「吾野宿メイン通り」。とくに通りに名前が付いているわけではなく、駅前の通りから池袋方面に向かった通りとなる。

「ゲストハウス吾野宿&カフェレストラン」のある通りなので、通りを振り返って見てみるといいだろう。

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吾野宿メイン通りは緩やかにカーブを描いており、歴史のある建物をいくつか見つけることができた(筆者撮影)

■吾野トンネル

食料輸送を行っている「ナガト運送」が登場する際は「吾野トンネル」を通ってくる。この吾野トンネルは吾野駅から15分ほど歩いたところにあるが、トンネルの出口にはすぐ橋が掛かっていて幅が狭く危ないので、撮影時は十分注意したい。

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こちらが吾野トンネルの西側入口。橋を渡ってすぐにトンネルに入るので、近づく際には車に気をつけたほうがいいだろう(筆者撮影)

■吾野駅へ向かう急な階段

吾野の風景で登場した急な階段は「吾野駅へ向かう急な階段」だ。吾野駅を出て右方向に向うとこの階段の上に出る。

吾野駅は吾野宿よりも小高い山の中腹にあるので、駅へ向かうには必ず昇降が必要となる。筆者が聖地巡礼中には、トレッキング中の人がこの階段を利用していたおかげで見つけることができた。

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吾野駅へ向かう急な階段を登りきると、その急な角度に驚かされる。吾野宿から駅へ向かうショートカットとして、多くの住民も利用しているようだった(筆者撮影)

■墓地

こちらも吾野の風景で登場した「墓地」は、駅から歩いて5分の場所にある「吾野湧水」へ向かう途中にある。山肌に開かれた墓地で下から見上げるとその数に圧倒されるが、墓参りしている人もいるので撮影時は周囲の状況をよく確認しよう。

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墓地は駅から向かうと見上げるような位置にあるため、かなりの迫力がある。筆者は目印となる吾野湧水を呑んでみたが、想像よりも冷たく、聖地巡礼で歩き回った体に染み渡った(筆者撮影)

 

(文=西澤浩一)
イメージ写真は筆者撮影
筆者プロフィール
西澤浩一
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。