9年前の作品でも聖地はしっかり残っていた!【聖地巡礼】第5回『未確認で進行形』の舞台は東京から新幹線で1時間30分で行ける福島県郡山市!
実在する地域を舞台にしたアニメや漫画が増えてきたこともあり、数年前から、ファンの間では作中に登場する地域を巡る“聖地巡礼”が定番イベントとなっている。そこで今回は2014年に放送されたTVアニメ『未確認で進行形』の聖地である福島県の郡山を紹介しよう。放送から9年経過しているが、今でも数々の聖地を見付けることができるぞ!
福島県郡山市内で『未確認で進行形』の舞台となる高校や小紅たちの通学路を発見!
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映画やテレビの撮影が行われたロケ地巡りは、ファンの間ではかなり前からこっそり行われてきた。
その後、アニメのなかに実在する地域が作中に登場する作品が増えたため、たとえば『涼宮ハルヒの憂鬱』の兵庫県西宮市、『おねがいティーチャー』の長野県木崎湖、『セーラームーン』の東京麻布十番などを巡るファンが現れるようになる。もちろん、その当時は“聖地巡礼”という名称はなく、ドラマのロケ地巡りに近い雰囲気であった。
なお、聖地巡礼については、第1回目に詳しく解説しているので下記の記事をご確認いただきたい。
そのようなアニメ聖地は数多くの作品で見られ、登場する地域も日本全国に散らばっている。今回紹介するのは、2014年に放送された神アニメ『未確認で進行形』だ。
『未確認で進行形』は、 荒井チェリー氏が2009年から「まんが4コマパレット」(一迅社刊)で連載している4コママンガ。現在でも「月刊ComicREX」(一迅社刊)で連載が続いており、2023年2月には第14巻が発売され、マンガもアニメもいまだ大人気である。
『未確認で進行形』の主人公は女子高校生の「夜ノ森小紅(よのもり こべに)」で、真面目で温厚な性格で家事が得意な安産型巨乳という設定。学校で生徒会長を務めている姉の「夜ノ森紅緒(よのもり べにお)」と、離婚して女手一つで育ててくれた母親の「夜ノ森茜(よのもり あかね)」と一緒に暮らしていた。
ところが、小紅が16歳となった誕生日に、突然、許嫁として「三峰白夜(みつみね はくや)」を紹介され、白夜は夜ノ森家に居候することになる。さらに兄を心配してついてきた「三峰真白(みつみね ましろ)」も居候することになるというドタバタ・ラブコメディとなっている。
『未確認で進行形』がアニメ化される際にその舞台が福島県の郡山と判明し、当時は多くのファンが訪れていた。そこで今回は、筆者が実際に福島県郡山市に行ってきたので、『未確認で進行形』の聖地を余すところなく紹介しよう。
●一迅社『未確認で進行形』公式サイトは→こちら
●アニメ『未確認で進行形』公式サイトは→こちら
●Amazonプライムビデオ『未確認で進行形』は→こちら
主人公が通う学校の周辺は公園や住宅地なので、騒がず静かに訪問を!
『未確認で進行形』の舞台となっている郡山市は、東京から新幹線でわずか1時間30分で行ける福島県の中心都市だ。主人公が高校生ということもあり、聖地となっている高校周辺は閑静な住宅街が広がっている。
そのため、聖地探訪にはそれなりの配慮が必要だ。とくに今回紹介する住宅地や公園などを訪れる場合は、騒いだり周囲の迷惑になる行為は厳禁! ファンなら作品の評判を貶めないよう十分に気を付け、静かに楽しんでほしい。
聖地巡礼には必ず下記を遵守し、周辺住民の迷惑にならないようにしよう。
1.景観を荒らさず、環境を保つ(ゴミなどは持ち帰る)
2.立ち入り禁止&撮影禁止の場所を事前に確認し、私有地には勝手に立ち入らない
3.住宅街では騒がず静かに! 撮影も速やかに済ませること
4.写真をSNSなどにアップするときは、写っている人物にボカしをかけてプライバシーに配慮する
■福島県立安積高等学校
小紅や白夜、紅緒たちが通っている高校のモデルがこの「福島県立安積高等学校」。門構えや校舎の雰囲気はアニメとそっくりだ。休日は比較的人が少ないが、平日は多くの学生が通っているので、迷惑をかけないよう写真撮影などは十分に配慮したい。
福島県立安積高等学校はJR郡山駅から4キロほど離れており、バスで20分ほどかかる。このバスは通学で利用する学生が多く路線も多めだが、通学時間帯は混雑するので避けたほうがいいだろう。
■酒蓋公園
小紅や白夜たちの通学路で頻繁に登場する地域は「酒蓋公園」の周辺がモデルとなっている。公園内の風景から周辺の小道まで、いたるところに聖地が見つかるので、じっくりと探索してみるといいだろう。
酒蓋公園は、先程紹介した福島県立安積高等学校から2キロほど離れていて、歩くと30分程度はかかるが、バスなら12分ほどで到着する。また、JR郡山駅からはバスで15分ほどで行けるぞ。
■ザ・モール郡山
アニメのなかで小紅たちが度々買い物で訪れるショッピングセンターは、「ザ・モール郡山」がモデルとなっている。駐車場が広く取材したのが休日ということもあって地元のお客さんで賑わっていた。
こちらのザ・モール郡山も福島県立安積高等学校から2キロほど離れていて、徒歩なら30分、バスで15分程度で行くことができる。
■麓山公園
白夜がベンチで落ち込んでいた公園が「麓山公園」だ。麓山公園は1827年に郡山村が宿場町として認められた記念に作られ、江戸時代からの歴史がある。公園内には噴水や池などがあり、なかでも「安積疏水麓山の飛瀑」は平成28年に日本遺産の構成文化財に認定されている。
福島県立安積高等学校からは2.5キロほど離れており、徒歩だと40分、バスで12分ほどかかる。ただし、JR郡山駅からは1.2キロほどしか離れていないので、徒歩でも十分行ける距離だろう。
■JR郡山駅前
JR郡山駅は、いなくなった白夜を小紅が列車で追いかける際に登場する。また、小紅が通り過ぎた風景として、駅前広場や駅近くの繁華街も登場するので覚えている人も多いだろう。切符売り場は当時とほぼ同じ雰囲気を残していた。
また、郡山は交通の要衝であり、新幹線や東北本線はもちろん水郡線、磐越東線、磐越西線と数多くの鉄道が乗り入れている。在来線に乗る際には列車を間違えないように十分注意してほしい。
■郡山カルチャーパークの観覧車
アニメ内で、小紅と白夜の観覧車デートの場所のモデルとなったのが「郡山カルチャーパーク」の観覧車だと言われている。カルチャーパーク内にドリームランドという遊園地が設置されており、この観覧車のほかにジェットコースターやゴーカートなどさまざまな遊具で遊べる。
ドリームランドの入園料は無料で、遊具を利用するためのチケットを個別に購入してその都度チケットを渡す方式となっているため、ムダなく遊べる良心的な遊園地だ。
とはいえ、JR郡山駅からは7.3キロほど離れているのでバスや車を利用したいところだが、直通バスは土・日・祝だけしかなく約20分ほどかかる。さらに1日3本しか運行していないため、必ず事前に時刻表を調べておくべきだろう。
また、毎日運行している路線バスを利用することもできるが、バスで最寄りのバス停まで20分ほど移動したあと、こそからさらに20分ほど歩くことになるので注意してほしい。
聖地巡礼第5回目『未確認で進行形』の聖地・郡山はいかがだっただろうか?『未確認で進行形』は9年前のアニメながら、今見てもキャラクターが可愛く、よく動く神アニメとして有名な作品だ。
現在、アニメの『未確認で進行形』はAmazon Prime Videoなどで視聴することができるので、まだ見たことがない人はぜひチェックしてほしい。
今回、実際に福島県郡山市を訪れたところ、9年経った今でもアニメ内で描かれている聖地をしっかりと確認することができた。これを機会に東京から少し足を伸ばして郡山へ旅行してみるのもいいだろう。
なお、ひとつだけ注意してほしいのが路線バスの支払いだ。交通系ICカードが利用できるものの使えるのは福島交通の「NORUCA(ノルカ)」だけである。当然、他社が発行しているSuicaやPASMOなどの交通系ICカードは使えないので、現金の準備も忘れないようにしたい。
(文=西澤浩一)
イメージ写真は筆者撮影
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。