コミケに行くなら「ゆりかもめ」とどっちがいい!?【東京BRT】23年4月から新橋-国際展示場間の新ルートがプレ運行開始!- コミケ参加者も利用できる!?

公開日:2023年3月17日 更新日:2023年3月16日

都心とベイエリアを結ぶバス高速輸送システム「東京BRT(Bus Rapid Transit)」が、2023年4月1日からプレ運行(二次)を開始する。これには「虎ノ門」-「新橋」-「国際展示場」間を結ぶ「幹線ルート」が含まれており、もしかすると、コミケット参加者の新たな交通手段となるかもしれないのだ。そこで今回は、東京BRTとは何なのか? 現状のゆりかもめと比較して何がどう違うのかを解説しよう。

広告

新橋と東京ビッグサイトを結ぶ「東京BRT」の幹線ルートが23年4月から利用可能に!

そもそもBRTとは、“Bus Rapid Transit”の略で日本語では「バス高速輸送システム」と呼ばれている。鉄道を建設するには巨額の費用と時間がかかるためバスを利用しており、2台連結車なら路面電車と比較しても遜色のない輸送力と定時性、そして速達性を確保しているのが特徴だ。

今回紹介する「東京BRT」は、都心と臨海エリアを結ぶ新たな交通機関として開発されており、すでに2020年10月からプレ運行(一次)が開始されている。

実は晴海には「2020東京オリパラ」で選手村として使用されていた大型居住区「晴海フラッグ」があるが、地下鉄やゆりかもめの駅からはかなり遠いため、晴海エリアや豊洲と、都心(新橋や虎ノ門)を結ぶ新たな“住民の足”として期待されているのである。

●東京BRT(公式サイト)は→こちら

東京BRT 幹線ルート

BRTは“Bus Rapid Transit”の略で「バス高速輸送システム」のこと。今回紹介するBRTは都心と臨海エリアを結ぶ新たな交通機関である(画像は東京BRT公式サイトより転載)

2023年3月現在、東京BRTは新橋を起点として虎ノ門や晴海を結ぶ仮ルートのみとなっているが、2023年4月1日からは新ルートが設定されるプレ運行(二次)が開始されることになった。

その新ルートのうちのひとつ「幹線ルート」は、なんと「新橋」-「国際展示場」までをほぼ一直線に結んでおり、「東京テレポート」まで乗り換えなしで行くことができる。もしかすると、2023年8月開催予定の第102回コミケット(C102・夏コミ)では、参加者の新たな足として利用できるかもしれないのだ。

なお、もうひとつの新ルート「晴海・豊洲ルート」も同時に運行が開始され、こちらは虎ノ門ヒルズからダイレクトに豊洲や豊洲市場へ向かうことができる。

●東京BRT「4/1(土)~東京BRTプレ運行(二次)開始について」は→こちら

東京BRT 新ルート

青いラインが注目の「幹線ルート」。もしかすると、コミケ参加者の新たな交通手段となるかもしれない。ちなみに、緑のラインは虎ノ門から豊洲へ行くルートとなっている(画像は東京BRTニュースリリースより転載)

また、東京BRTでは、今回のルート追加の際に新たに停留所を7カ所(豊洲市場前、有明テニスの森、国際展示場、東京テレポート、晴海中央、豊洲、ミチノテラス豊洲(豊洲市場前))設置し、利便性を向上させている。

注目の幹線ルートの1日の運行本数は平日が35本、土休日が32本と多く、20分に1本の間隔に設定されている。ちなみに、新橋の始発は6時19分から運行されており、本数も多く通勤でも観光でも利用しやすいだろう。

ただし、東京テレポートは土休日のみの運行になるので、平日に利用する際は注意が必要となる。

●東京BRT「東京BRTプレ運行(二次)の時刻表」は→こちら(PDF)

新橋-勝どきBRT間のルートは、2022年10月に開通したばかりの環状2号線本線トンネル経由に変更されており、渋滞の影響を受けにくくする対策も取られている。これによって新橋-国際展示場間の所要時間はわずか16分と設定されており、かなり速いイメージだ。

●東京都建設局「環状第2号線(築地-新橋)本線開通」は→こちら

東京BRT 環状2号線トンネル

新たに開通した環状2号線の虎ノ門側の入り口。混雑する新橋駅周辺をショートカットできるため渋滞のリスクを緩和できる(撮影者:PRiMENON・写真はWikipediaより転載)

東京BRTの料金は一律料金でどこで乗降しても220円(小児110円・税込)で、交通系ICカードのPASMOやSuicaも利用可能。また、ICカード対応の1日乗車券も車内で販売されており、こちらは500円(小児250円・税込)となっており、1日3回以上利用するなら1日乗車券のほうがお得になる計算だ。

ただし、ICカードの1日乗車券はSuicaとPASMO以外には設定できず、チャージされている残高からの支払いのみとなっている。さらに車内でのチャージは1,000円札にしか対応していないので、利用時はチャージ残高をしっかりと確認しておきたい。

さて、東京BRTの「幹線ルート」の詳細をお伝えしたところで、果たしてコミケットに利用できるのかが気になるところ。

現在、新橋から東京ビッグサイトまでの主な輸送手段は、ご存じの「ゆりかもめ」だ。そこで今回は、ゆりかもめと東京BRTの幹線ルートを、4つのポイントで比較し、どちらが使いやすいのか、このあとじっくりと検証してみよう。

●新交通ゆりかもめ(公式サイト)は→こちら

ゆりかもめ 新橋駅

コミケ参加者の利用者が多い新橋駅。エスカレーターや階段で登る必要があるため、路上から乗車できる東京BRTは意外と便利かもしれない(筆者撮影)