AI生成イラストに埋め尽くされるpixivの対策とは?pixivがAIイラスト対策を発表! AI生成作品のラベリングやフィルタリングを開始

公開日:2022年11月2日 更新日:2022年11月1日

2022年10月31日、画像投稿サイト「pixiv(ピクシブ)」は、AI生成作品に対する3つの新機能を発表した。今後は、AI生成作品のラベル付やフィルタリング検索、そして、AI生成作品のみのランキングを実施するとのこと。現在、AIの進化は凄まじく、AI生成作品に侵食されつつあるpixivが今後どのような対策を取るのか注目が集まっている。

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AI生成作品に埋め尽くされるpixivの対策とは?

AIの進化は留まることを知らず、現在では、イラストや文章が描けない人でも簡単なキーワードで指示するだけで、AIが自動的にプロ顔負けの美しいイラストや小説を描いてくれる時代だ。しかも、AIは日本特有のいわゆる“萌えキャラ”にも対応しており、プロの絵師さんが描いた作品と見分けがつかないほどの精度となっている。

だが、元々AIがデータベースとしているのは、ネットに投稿されている著作権のあるイラストや文章であるため、これを問題視する向きもある。

それはさておき、急激にAI生成作品に埋め尽くされAI対策を余儀なくされたのが、大手イラスト投稿サイトの「pixiv(ピクシブ)」である。

ご存じのとおり、pixivではキャラクター名などによるイラストの検索ができるが、現在ではAIによる自動生成作品で埋め尽くされる事態となっている。このまま放置していれば、pixiv本来の目的が失われてしまうほどの危機的な状況になるだろう。

そこでpixivは、2022年10月31日に「AI生成作品の取り扱いに関する機能をリリースしました」を発表し、今後のAIイラストに対する方針を打ち出している。そこで今回は、pixivが発表した3つの機能を紹介しよう。

●pixiv「AI生成作品の取り扱いに関する機能をリリースしました」こちら

■対策1【イラスト投稿時にAI生成ラベルを設定する】

まず、pixivではイラストを投稿する際に、作品名やキャラクター名などのラベルを設定することができるようになっているが、そこに、他人からは編集されない「AI生成」というラベルを追加・設定することできるようになった。

pixiv AI

pixivでは投稿時にAI生成作品かどうかを設定する機能が追加された。「はい」を選択することで、AI生成作品ラベルが設定される(pixiv公式サイトから転載)

こちらはラベルの一例。このラベルは投稿者以外が勝手に編集することはできないようになっている(pixiv公式サイトから転載)

「どこまでAIを利用したらAI生成作品となるのか?」については誰しも気になるところだが、pixivでは“すべて、もしくはほとんどをAIで作成”としている。詳しくはpixiv公式サイト「AI生成作品設定とはなんですか?」ページで確認してみよう。

対象となる作品は、「イラスト、うごくイラスト、マンガ、小説、小説シリーズ」の5つ。また、すでにpixivに投稿済みの作品については、投稿者自身がAIに関するラベルを設定している場合は、自動的に「AI生成」とラベル付けされるとのことだ。

●pixiv「AI生成作品設定とはなんですか?」こちら

■対策2【イラスト検索時にAI生成イラストをフィルタリングする】

次に、pixivで検索を行う際に、AI生成作品を表示させないようにするフィルタリング機能が追加されている。このフィルタリング機能を利用すれば、検索でAI生成ラベルが設定されている作品は表示されなくなるのだ。設定方法は、ユーザー設定画面の「AI生成作品」からできる。

デフォルトは「表示する」設定となっているので、AI生成作品を排除したい人は設定を変更しておくといいだろう(pixiv公式サイトから転載)

■対策3【AI生成イラストのみのランキングを設置する】

そして、意外とも思えるのがAI生成イラストのみのランキング設置だ。今後のAI生成作品の傾向や流行、性能向上などを確かめるのには役立つかもしれない。ちなみに、このAI生成作品ランキングは集計に1日かかるため、2022年11月1日から表示されることになっている。

AI生成作品と共存する道を選んだpixivの未来とは!?

現状ではAI生成イラストと絵師さんによる手描きイラストの区別がほとんどできないため、投稿者側が“AI生成”というラベル設定を自己申告してもらう以外には、pixiv側としても何も対策ができないのも事実だろう。

AI生成の自己申告という性善説に立ったpixivの判断は、今後どのような潮流をもたらすのが注視していきたい。

とくに今回、AI生成イラストのみのランキングが設置されたのが興味深い。おそらくpixivは、もはやAI生成作品を排除することはできず、“区別することで共存”する道を選んだのだろう。

(文=西澤浩一)
イメージ写真はpixivから転載

@pixiv
https://www.pixiv.net/