不眠症の高校生が繰り広げる感動の青春ラブコメディ聖地【聖地巡礼】第9回『君は放課後インソムニア』の舞台 ー 石川県「七尾」と部活の撮影スポットを紹介!

公開日:2023年7月27日 更新日:2024年5月16日
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七尾市外にある『君は放課後インソムニア』の聖地を丸1日かけて巡る!

ここからは七尾市外の『君は放課後インソムニア』の聖地を紹介していこう。中見丸太と曲伊咲が暮らしているのは七尾市なのだが、合宿で能登の景勝地を撮影して回っているため、さまざまな観光地が作中で登場するのだ。

■見附島

能登を代表する景勝地のひとつが「見附島」だ。見附島はその見た目から別名「軍艦島」とも呼ばれている。

当然、中見丸太と曲伊咲も夏休みの合宿中に撮影に行くことに。夜間撮影で「無敵の二人!」とはしゃいでいるのが学生らしく、ほっこりしたシーンだ。

作中ではキャンプ場でテントを設営しているシーンが出てくるが、実際に「見附島シーサイドキャンプ場」でキャンプすることは可能だ。夜の23時ごろまでライトアップされているので、遅い時間に行っても幻想的な風景を楽しむことができる。

ただし、見附島への公共交通機関はバスしかなく、のと鉄道穴水駅からバスを乗り継いで約2時間ほどかかる。バスは片道1日10本ほど運行されているので、事前にしっかりチェックしてから行くといい。

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能登の景勝地でいちばん有名なのが見附島。海岸近くに巨大な岩が立っている風景はかなりの迫力だ(筆者撮影)

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こちらはバスから見附島へ向かう際に登場した交差点。作品を見た人ならなんとなく登場シーンが分かるだろう(筆者撮影)

■真脇遺跡

最後は作中で合宿最終日に訪れた「真脇遺跡」。親の注意を無視して、自らの意志でこの合宿を完了させたいという二人の思いが詰まった場所だ。

真脇遺跡は縄文時代の遺跡で1989年には国指定史跡に認定されている。多くの出土品や遺跡が残っており、謎の“環状木柱列”については用途や目的がはっきりと分かっておらず、祭祀を行う施設ではないかと推測されている。

現在、謎の環状木柱列が復元されておりこの遺跡の象徴となっている。また、真脇遺跡は広大な広場で、遺跡の見学や真脇遺跡縄文館が併設されている。古代の歴史に触れられる施設だ。

この真脇遺跡も公共交通機関はバスしかないが、見附島と同じく1日10本程度運行されているので、見附島とセットで回るといいだろう

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真脇遺跡はとても広い公園になっていて、その中に遺跡が紹介されている。撮影スポット回っていると、アッという間に時間が過ぎてしまうので気をつけよう(筆者撮影)

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こちらが真脇遺跡へ向かう際に作中に登場した聖地。上写真は最寄りのバス停「縄文真脇温泉口」、下写真はのと鉄道能登線の廃線となった橋脚だ(筆者撮影)

■番外編 その1

のと鉄道では『君は放課後インソムニア』のラッピング列車を運行しており、筆者は聖地巡礼中に何度も乗車することになった。車両は1両しかないので、運行情報をのと鉄道のHPから確認してみるといいだろう。

さらに、中見丸太と曲伊咲による特別車内放送も、土・日・祝日運行時の指定便にて放送しているので、その時間を目指して訪れてみるといいだろう。

●のと鉄道公式サイトは→こちら

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こちらが『君は放課後インソムニア』のラッピング車両。両面にラッピングが施されているので、ファンならどちらも押さえたいところ(筆者撮影)

■番外編 その2

のと鉄道にはアニメファンにはご存知の聖地がもうひとつある。それが2011年4月に放送されたTVアニメ『花咲くいろは』だ。作品内にのと鉄道の「西岸駅」が登場している。

『花咲くいろは』は石川県にある架空の“湯乃鷺温泉(ゆのさぎおんせん)”を舞台とした青春アニメ。湯乃鷺温泉はいくつかのモデルが組み合わされた温泉地で、場所が石川県の湯涌温泉、最寄り駅の湯乃鷺駅がのと鉄道西岸駅となっている。

そのため西岸駅は放送から12年経過してもなお聖地として有名で、その昔イベントで設置された「ゆのさぎ駅」の駅名標がいまだに飾られているほど。聖地巡礼好きなら、この場所は絶対に外すことができないはず。

ちなみに、のと鉄道では花咲くいろはのラッピング列車も2012年3月から運行されており、現役で運用中だ。運良く乗車できたら車内を観察してみるとおもしろい。

●花咲くいろは公式サイトは→こちら

●劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME公式サイトは→こちら

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のと鉄道「西岸駅」の待合室には花咲くいろはのグッズがいたるところに飾られている。キレイに整理整頓されており地元愛を感じられる(筆者撮影)

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こちらがのと鉄道「西岸駅」に設置されているゆのさぎ駅の駅名標。サビが浮いたように見えるが、実はプリントで、わざと作品のキービジュアルの汚れを表現しているのだ(筆者撮影)

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現在運用されているラッピング列車は1両のみ。車内には声優やクリエイターのサインが書かれているので、自分の目で確かめに行ってみよう(筆者撮影)

聖地巡礼第9回目『君は放課後インソムニア』の聖地はいかがだっただろうか? 『君は放課後インソムニア』は不眠症と天体写真という組み合わせが絶妙な青春ラブコメディ。能登半島の観光地を回っての撮影合宿はとても印象に残るもので、必ず聖地に行ってみたいと思わせてくれた作品だった。

また、この地域は一度の訪問で『君は放課後インソムニア』と『花咲くいろは』の聖地を一緒に回れるのも聖地巡礼の醍醐味。今後もさまざまな聖地を訪れたいと思わせられる。

なお、今回は公共交通機関の移動のみで2泊3日という旅程だったが、時間が許すのではあればもっといろいろな場所を巡ってみたかったというのが本音。

夏休みに時間が取れる人であれば、ぜひ3~4日かけて聖地を回ってみることをおすすめする。ただし、この地域の移動手段は電車よりも自動車のほうがいいだろう。

©オジロマコト・小学館/アニメ「君ソム」製作委員会©オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会©オジロマコト/小学館

©花いろ旅館組合

 

(文=西澤浩一)
イメージ写真は筆者撮影
筆者プロフィール
西澤浩一
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。