不眠症の高校生が繰り広げる感動の青春ラブコメディ聖地【聖地巡礼】第9回『君は放課後インソムニア』の舞台 ー 石川県「七尾」と部活の撮影スポットを紹介!
実在する地域を舞台にしたアニメや漫画が増えてきたこともあり、数年前からファンの間では、作中に登場する地域を巡る“聖地巡礼”が定番イベントとなっている。そこで今回は、先日放送が終了したテレビアニメ『君は放課後インソムニア』の聖地を紹介しよう。マンガから『君は放課後インソムニア』の舞台は石川県七尾市ということは分かっていたので、今回は筆者が2泊してじっくりと周辺地域を巡ってきたぞ。
『君は放課後インソムニア』の舞台「石川県七尾市」はのどかな港町、能登半島は絶景撮影スポットだらけ!
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映画やテレビの撮影が行われたロケ地巡りは、ファンの間ではかなり前からこっそり行われてきた。
その後、アニメのなかに実在する地域が作中に登場する作品が増えたため、たとえば『涼宮ハルヒの憂鬱』の兵庫県西宮市、『おねがいティーチャー』の長野県木崎湖などを巡るファンが現れるようになる。
そこで今回紹介するのは、2023年4月から6月までアニメが放送されていた『君は放課後インソムニア』だ。
『君は放課後インソムニア』は、2019年5月から小学館から発行されているビッグコミックスピリッツで連載されているオジロマコト氏の人気マンガ。2022年にアニメ化と映画化が同時に発表され、アニメは23年4月~6月、映画は23年6月23日に全国公開されている。
『君は放課後インソムニア』の主人公は不眠症という悩みを抱える高校生の「中見丸太(なかみ がんた)」。昼寝にピッタリのスポットとして、今は使われていない天体観測室を校内で見付ける。そこでは、同じく不眠症に悩むヒロイン「曲伊咲(まがり いさき)」が寝ていた。
同じ悩みに共感したり、一緒に夜の街を探索したりして次第に距離が近づく二人だが、養護教諭の「倉敷兎子(くらしき うさこ)」に天体観測室の無断使用を見つかってしまう。天文部の復活を条件に天体観測室の利用を許可され、中見丸太と曲伊咲の深夜の部活が始まるという青春ラブコメディだ。
●アニメ『君は放課後インソムニア公式サイト』は→こちら
●映画『君は放課後インソムニア公式サイト』は→こちら
●マンガ『君は放課後インソムニア公式サイト』は→こちら
●Amazonプライムビデオ『君は放課後インソムニア公式サイト』は→こちら
高校と住宅街は騒がず静かに訪問を!
『君は放課後インソムニア』の舞台となっている七尾市は能登半島の付け根にある港町。近くには和倉温泉があり、多くの観光客で賑わっている。また、モデルとなった高校は現在も使用されている。
そのため、聖地探訪にはそれなりの配慮が必要となる。とくに今回紹介する学校や住宅地などを訪れる場合は、騒いだり周囲の迷惑になる行為は厳禁なので、ファンなら作品の評判を貶めないよう十分に気を付けて静かに楽しんでほしい。
聖地巡礼には必ず下記を遵守し、周辺住民の迷惑にならないようにしよう。
1.景観を荒らさず、環境を保つ(ゴミなどは持ち帰る)
2.立ち入り禁止&撮影禁止の場所を事前に確認し、私有地には勝手に立ち入らない
3.住宅街では騒がず静かに! 撮影も速やかに済ませること
4.写真をSNSなどにアップするときは、写っている人物にボカしをかけてプライバシーに配慮する
■JR七尾駅
主人公中見丸太たちが暮らす街は石川県七尾駅周辺だ。作中でも待ち合わせの集合場所やイベントのチラシ配布の場所として何度も登場している。
実は23年7月15日から8月13日までの土日祝限定で、七尾駅構内にて複製原稿&複製原画展示スペースが開かれており、多くの美麗な原稿を見ることができる。ファンならぜひとも足を運んでほしい。
七尾駅は、JR金沢駅からJR七尾線で約1時間半でたどり着くことができる。金沢~津幡間はIR石川鉄道を利用することになるが、特例としてIR石川鉄道の駅を通過するだけなら青春18きっぷで七尾駅まで行くことができるのだ。
■ミナ.クル
「ミナ.クル」はJR七尾駅前にある大型商業施設。市立図書館やホテル、飲食店などが入っているため多くの人が利用している。
夜のお楽しみ会で建物の前に建っている長谷川等伯像「星雲」のポーズを、曲伊咲が真似るシーンで登場している。
建物裏側の「庄屋」付近は、原作イラストで登場するマニアックなスポット。原作ファンなら押さえておきたいところ。
■石川県立七尾高等学校
中見丸太と曲伊咲が通っている高校のモデルが「石川県立七尾高等学校」だ。天体観測所の設備のある高校で、遠目からでもその特徴がよく分かる。
高校には数多くの生徒が通学しているため、土・日・祝日でも訪れるときは周囲の迷惑にならないように心がけたい。
石川県立七尾高等学校は、JR七尾駅から線路をまたいで徒歩15分ほどで到着する。住宅街の路地を通るので、ここでも騒がず静かに行動するように。
■小島橋バス停
中見丸太と曲伊咲が夜のお楽しみ会で警察から隠れたバス停が「小島橋バス停」だ。8話では2人の距離がぐっと近くなる注目の聖地である。
バス停にはプレハブ小屋が設置されており、暑さや寒さをしのげるようになっている。
小島橋バス停はJR七尾駅からはやや離れており、徒歩だと15分ほどかかる。4系統ほど駅前からバスが出ているのでそれを利用してもいいが、大きく街を迂回するルートなので移動時間はあまり短縮できない。
■道の駅 能登食祭市場
「道の駅 能登食祭市場」は七尾市で大きなイベントが開催される場所であり、作中では天体観測会のチラシを配りに行ったり、海の見える公園を散策しているときに登場する。
道の駅なので、海産物はもちろん地酒といった地元の食材が集まるほか、クルージングの受付などもある総合施設となっている。
JR七尾駅からは徒歩10分程度なので、聖地を散策しながら歩けばアッという間に辿り着くだろう。
■慶応橋
アニメのアイキャッチで使われた「慶応橋」は、JR七尾駅からは徒歩6分程度の場所にある。食祭館に向かう川沿いを歩いていればたどり着けるので、ほかの聖地を探しながらのんびり歩いて行こう。
橋の欄干には七尾市に関する歴史がステンドクラスで表現され、夜にはライトアップもされる。今回は残念ながら昼に訪れることになったのだが、それでもキレイなステンドグラスを見ることができた。
■長生橋
こちらもアニメのアイキャッチで登場する「長生橋」。JR七尾駅からは徒歩5分程度で辿り着ける。
この橋の手すりは木製で、“江曽のアテ”とよばれるヒバの木が使われているのが特徴だ。そのため手触りがなめらかでつい何度も触りたくなってしまうほど。
■亀橋周辺
アニメのキービジュアルとして登場したのは、JR七尾駅からは徒歩4分ほどの場所にある「亀橋周辺」だ。
七尾郵便局の前の橋周辺で遊歩道の雰囲気がなかなかいい。ただし、意外と交通量の多い道なので撮影の際には周囲に注意したほうがいいだろう。
■中央茶廊
「中央茶廊」は、夜のお楽しみ会で中見丸太と曲伊咲が通った場所。13話で同級生たちが夏休みの宿題を持ち寄るのもこの「中央茶廊」で、店内の雰囲気も満点だ。
とてもレトロな喫茶店で聖地巡礼の際には、ぜひここで休憩するといいだろう。JR七尾駅からは徒歩5分程度の場所にある。
■中山薬局
こちらも夜のお楽しみ会で中見丸太と曲伊咲が通った「中山薬局」。倉のようなレトロな外観の建物で、角地に建っているため大きな看板とショーウインドウが目印となる。
ショーウインドウにはマンガの登場シーンが飾られており、作品が愛されていることが伝わってくるぞ。JR七尾駅からは徒歩5分程度の場所にある。
■平野屋
6話で登場したお好み焼き屋は「平野屋」がモデル。作中に登場する中見丸太と曲伊咲の同級生「蟹川モトコ(かにかわ もとこ)」の実家で、お好み焼き屋の看板娘という設定になっている。
アニメに登場した、お好み焼きにとろろを乗せた“白雪姫”は実在するメニューで、890円(税込)で食べることができる。ふわふわのとろろとお好み焼きの食感が面白く、1人でもあっさりと食べられるだろう。
店内は『君は放課後インソムニア』のコーナーが設置されていて、聖地巡礼者はマストで訪れたいお店だ。
ただし、平野屋はJR七尾駅からは徒歩20分ほどかかるので、しっかりと場所を調べてから行ったほうがいいだろう。
■トップワン
失敗に終わった天体観測会で打ち上げを行ったお店が「トップワン」だ。作中で倉敷先生のおごりでハンバーグステーキを食べている。
トップワンはこだわりの手作りハンバーグが有名なお店で、熱々の鉄板で提供される地元で愛される洋食店。石川県立七尾高等学校からも近く、まさに打ち上げにうってつけのお店と言えるだろう。
残念ながら筆者はモーニングで訪れたので、ハンバーグステーキはまた今度訪れたときに食べてみたいと思っている。なお、トップワンはJR七尾駅からは徒歩10分ほど行った国道249号線の大きな橋のたものとにある。
■ゲームセンターベティ
「ゲームセンターベティ」は、天文部のOGとして登場する「白丸結(しろまる ゆい)」が働いているゲームセンターのモデルだ。
ゲームセンターベティは作中同様にネコが店内にいて、音ゲーでも有名なゲームセンター。今回は早朝の訪問になってしまったため、まだオープンしておらず、立て看板などは撮影できなかったのが残念。
ゲームセンターベティの最寄り駅はのと鉄道「田鶴浜駅」だが、そこからは徒歩20分ほどかかる。近くには「田鶴浜住宅前」というバス停もあるのだが、JR七尾駅から平日8本、土・日・祝日は7本しかバスは出ていないので事前にしっかり計画を立てておきたい。
■深浦白山社
「深浦白山社」は、中見丸太と曲伊咲が合宿所として使っていた家の近くにある神社。10話で見附島撮影の予行練習として、深浦白山社から夕景や夜景を撮影していた場所である。
深浦白山社は入り組んだ運河を眺めるような小高い山にある神社で、抜けるような景色が素敵な場所だ。
最寄りの駅はのと鉄道西岸駅で駅から徒歩だと20分以上かかる。作中でも言われていたバスもあるのだが、本数は1日5本ほどしかない。
さらにこのバスは西岸駅と隣の能登中島駅を往復しているため、時間によってはバスに乗れる駅が変わってくるのも要注意だ。入念に調べてから行くことをおすすめする。