オフピーク定期券でコミケにも参加できる!?【JR東日本】オフピーク定期券にするだけで運賃が10%オフに!-りんかい線も適用範囲!?

公開日:2023年3月9日 更新日:2023年3月8日

JR東日本が2023年3月18日から「オフピーク定期券」という新たなサービスを導入する。これは平日の朝、首都圏の各駅に1時間30分の混雑ピーク時間が設定され、その時間帯だけ利用できない定期券にすることで、今よりも料金が最大10%も安くなる制度だ。実は東京ビッグサイトのある「りんかい線」への乗り換えでも適用されるらしいが、いったいどんな内容なのだろうか。

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平日の混雑ピーク時間を避けるだけで定期代金が10%以上もお得に!

JR東日本は、通勤時間帯の混在を緩和するため、混雑ピーク時間帯には利用できない「オフピーク定期券」を2023年3月18日から発売する。

オフピーク定期券は料金改定前の2023年3月17日までの定期代から“10%”も割引される。それと同時に、定期代金は1.4%の値上げが決定しているため、その差額は最大11.4%にもなるのだ。もし、出勤時間が調整できるなら利用しない手はないだろう。

その1 オフピーク定期券の範囲は首都圏内

まず、オフピーク定期券の範囲は首都圏に限られる。南は横須賀線久里浜駅から、西は中央線高尾駅、東は総武線千葉駅、北は京浜東北線など各路線が乗り入れる大宮駅の範囲の定期券に適応されることになった。

ただし、入場駅と出場駅の両方が範囲内に入っていないとオフピーク定期券は適応されないので、自分の利用する駅を下記のMAPで確認してほしい。

オフピーク定期 有効範囲

オフピーク定期券はこの路線内で乗降する定期に適応できる。一都三県に渡る広範囲で利用可能だ(画像はJR東日本より提供)

その2 ピーク時間にオフピーク定期券を利用するとSuica支払い

通常の定期券は利用範囲内なら何時に利用しようが、Suicaから料金が支払われることはない。しかし、オフピーク定期券の場合、指定のピーク時間帯に利用してしまうと、Suicaにチャージされている残高から電車賃を支払うことになる。

ピーク時間は入場したときの時間で判定されるため、入場駅の時間には常に意識しておく必要があるだろう。

その3 ピーク時間の設定は各駅で違うので注意を!

オフピーク定期券が利用できない時間帯は、その駅が平日に混雑する時間が指定されるので、駅ごとでピーク時間帯は異なっている。

たとえば、新宿駅ならピーク時間帯は7時30分~9時まで、立川駅は6時45分~8時15分まで、奥多摩駅は5時50分~7時20分までとなっているのだ。

まずは、下記のJR東日本の公式サイトで、自分が利用する駅のピーク時間帯を検索してみよう。もちろん、ピーク時間は平日のみなので、休日はどの時間帯でも定期券の利用が可能となる。

●JR東日本「オフピーク定期券ピーク時間帯検索」→こちら

その4 首都圏の各私鉄でもオフピーク制度を導入

オフピーク定期券はJR東日本だけでなく、JRに乗り入れている関東近郊各私鉄や地下鉄も含まれる。

対象となるのは相模鉄道、東京メトロ、東京臨海高速鉄道(以降:りんかい線)、東武鉄道。利用可能な路線はJR東日本の公式サイトで確認できるので、私鉄を利用している人もチェックしてみよう。

ただし、オフピーク定期券はあくまでもJR東日本のサービスなので、JR線を利用する定期券だけが対象である。私鉄や地下鉄だけの定期券は含まれないので注意しよう。

ちなみに、りんかい線では国際展示場駅も対象となっており、ピーク時間は7時20分から8時50分となっている。コミケ参加時もオフピーク定期券が利用できる場合もありそうだ。

●JR東日本「オフピーク定期券ピーク時間帯検索」→こちら

オフピーク定期 国際展示場駅

りんかい線の国際展示場駅も対象範囲となるため、コミケ参加でもオフピーク定期券が利用できるぞ(画像はJR東日本より提供)

その5 対象の定期券はSuicaとモバイルSuicaの通勤定期のみ

定期券にはいくつか種別があるが、対象となるのはSuicaとモバイルSuicaの通勤定期券のみとなる。通学定期券やグリーン定期券、FREX及びFREXパルは対象外だ。また、障害者割引、特定者割引は併用可能となっている。

その6 購入はモバイル端末、指定席券売機、多機能券売機、みどりの窓口から

オフピーク定期券の購入は、モバイルSuicaや駅に設置されている指定席券売機、多機能券売機から購入可能。もちろん、みどりの窓口でも販売されているので、疑問がある人は窓口で聞いてみるのもアリだろう。

ちなみに、オフピーク定期券へ切り替える場合は新規購入となるため、今まで使っていた定期券の継続購入はできない。そのため、今使っている定期券を使い切るか、払い戻しを行ってから新規購入することになる点は注意したい。

通勤時間帯をズラすだけで最大11.4%もお得になるオフピーク定期券。もし、時間帯が調整可能な人であれば、早めに切り替えたほうがいいだろう。

なお、JR東日本では2023年3月18日から「鉄道駅バリアフリー料金」が切符や定期券を含めたすべての運賃に加算される。

切符の場合は一律で10円、定期券の場合は1カ月で280円、3カ月で790円、6カ月で1,420円が加算されるため、このような割引は忘れずに活用していこう。

(文=西澤浩一)
イメージ写真はJR東日本より転載
筆者プロフィール
西澤浩一
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。