C101で入手できなかった同人誌も読める!【米沢嘉博記念図書館】C101の同人誌の閲覧予約が開始される!

公開日:2023年1月18日 更新日:2023年1月17日

約48年の歴史を持つコミケットでは、毎回、参加サークルから見本誌を提出してもらい、保管しているのをご存じだろうか? その見本誌が保存されているのは米沢嘉博記念図書館(よねざわ よしひろ きねんとしょかん)。たとえば、C101で入手できなかった同人誌も、ここなら期間限定で読むことができるのだ。そこで今回は、米沢嘉博記念図書館で同人誌を閲覧する方法を紹介しよう。

広告

過去のコミケで配布された同人誌は米沢嘉博記念図書館に保管されている!

1975年12月に第1回が開催され、すでに100回を超えたコミックマーケットだが、毎回、全サークルは同人誌の新刊を見本誌としてコミックマーケット準備会に提供することになっている。

集められた見本誌は明治大学の米沢嘉博記念図書館で保管されており、2023年1月13日(金)~6月12日(月)まで、期間限定で閲覧可能となっているのだ。

(コミックマーケット準備会Twitterより)

そもそも「米沢嘉博記念図書館」って何?

そもそも米沢嘉博記念図書館は、コミックマーケットの創設者の一人である故・米沢嘉博(よねざわ よしひろ)氏の蔵書をまとめた図書館。明治大学内の施設「東京国際マンガ図書館」の一部機関となっている。

東京国際マンガ図書館は、日本のサブカルチャーを象徴するマンガやアニメ等を複合的に収集している施設で、2008年に学部の創設、2009年に「米沢嘉博記念図書館」が開館されたのだ。

もちろん、米沢氏の蔵書ということもあり、同人誌などが14万冊以上も保管されている。世界的に見ても、希少な同人誌がここまでまとまって閲覧できる施設はほかにはないだろう。

1Fの展示スペースは無料で利用できるが、2Fの閲覧室は明治大学の学生や教職員、有料会員のみが利用できるスペースとなっている。

また、料金は細かく設定されており、1日会員(330円、18歳以上)から1カ月(2,200円)、年間(6,600円)となっているので、自分に合ったプランを選ぶといいだろう。

●米沢嘉博記念図書館公式サイト→こちら

■米沢嘉博記念図書館
【住所】東京都千代田区神田猿楽町1-7-1
【アクセス】JR御茶ノ水駅より徒歩7分/水道橋駅より徒歩8分/地下鉄 神保町駅より徒歩8分
【電話番号】03-3296-4554
【営業時間】平日(月・金のみ) 14:00~20:00/土・日・祝 12:00~18:00
【休館日】火・水・木、年末年始、特別整理期間
【蔵書数】マンガ・雑誌・同人誌など14万冊以上
【料金】

C101 見本誌 料金

1日会員は年齢によって区分があるので要注意。また閉架資料の閲覧には追加で料金がかかるので、事前に問い合わせてから行くといいだろう(表は米沢嘉博記念図書館公式サイトを参考に編集部で作成)

C101で配布された同人誌の閲覧方法は?

2022年12月に開催された第101回コミケット(C101)で集まった同人誌は、現在、米沢嘉博記念図書館で見られるようになっているが、閲覧するには事前に手続きが必要になる。

まず、予約期間は2023年5月29日までで、閲覧期間は2023年6月12日までとなっている。次に、申請方法については郵送と窓口、Webの3種類があり、ここでは一番利用しやすいWebの申請方法を紹介しよう。

郵送と窓口については米沢嘉博記念図書館 「コミックマーケット見本誌の閲覧提供について 」(→こちら【PDF】)を御覧いただきたい。

コミックマーケット見本誌のWeb経由の閲覧請求方法

【事前閲覧請求受付 】2023年1月13日~2023年5月29日
【閲覧提供期間&当日請求受付】2023年1月13日~2023年6月12日

【申込み手順】
①米沢嘉博記念図書館に行き有料会員になる
②C101の冊子版のカタログやWebカタログから、見本誌を見たいサークルの「サークル名/参加曜日/ブロック名/スペースNo./ab」をチェックする
③閲覧希望日の2週間前に、米沢嘉博記念図書館「メールフォーム(→こちら)」から『ミックマーケット見本誌の閲覧請求』を選択する。さらに、下記の必須事項と閲覧したいサークル情報に記入して送信

●必須事項「会員番号/氏名/Eメールアドレス/閲覧希望日」

●閲覧したいサークル情報「C101参加サークル名/参加曜日/ブロック名/スペースNo./ab」

※見本誌はブロック単位の箱の中からスタッフが探り出す必要があり、出納に時間を要するため、当日閲覧の場合、時間が掛かる場合がある
※Webから閲覧請求の場合はEメール連絡のみ
※同時に閲覧請求できる見本誌は10サークル分まで。次回の閲覧請求は今回の見本誌の利用が終わってから再度申し込みが必要
※CDやDVDなどの媒体に記録され、閲覧に装置を必要とするものは、閲覧提供なし
※コミックマーケット準備会内での確認作業のため閲覧に提供されないものが一部あり
※館外貸出し、および複写サービスは不可

 

米沢嘉博記念図書館では、閲覧申請を受けてからスタッフの人力で同人誌を探し当てることになるため、時間には余裕を持って申請したほうがいいだろう。

このように、米沢嘉博記念図書館の利用は有料で事前予約が必要になるものの、C101に参加した全サークルの新刊同人誌が閲覧できるので、入手できなかった人気の同人誌もチェックできる数少ないチャンスとなっている。

ちなみに、米沢嘉博記念図書館にはコミケットに縁の深い故「岩田次夫(いわた つぐお、愛称イワエモン)」氏の同人誌も寄贈されており、その量はなんと403箱分となっている。

岩田氏の同人誌愛もすごいが、さまざまな破天荒なエピソードについては、Dr.モロー氏のインタビューで登場しているので、合わせてご覧いただきたい。

【コミケPlus Vol.17】C100記念特集はなんと参加者全員が知っているDr.モローを大解剖!

(文=西澤浩一)
イメージ写真は筆者撮影
筆者プロフィール
西澤浩一
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。