秋葉原好きなら常識の大型レストラン秋葉原の老舗「肉の万世」秋葉原本店が営業終了 ー 閉店当時の様子をレポート!

公開日:2024年4月1日 更新日:2024年4月1日

2024年3月31日、秋葉原にある「肉の万世秋葉原本店」の営業が終了した。名物の万かつサンドはもちろん、1Fの万世橋酒場で提供していたパーコー麺など、33年もの間、肉の万世はオタクたちの胃袋を満たし、愛されていた。そこで今回は、秋葉原に通って30年の筆者が閉店当日の様子をレポートしていこう。

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肉の万世 秋葉原本店の閉店理由は建物(通称:肉ビル)の老朽化とコロナ禍の影響だった

秋葉原に通っている人で「肉の万世」を知らない人はいないだろう。肉の万世は1949年に営業を開始した肉料理専門店で、もともとの母体は電気部品商「鹿野無線」だった。そして、“肉ビル”と呼ばれる秋葉原本店は1991年から営業を開始している。

肉の万世 秋葉原本店は地下のビヤホール「大人のドリンクバー」や1Fの「万世橋酒場」のパーコー麺、2Fのステーキハウスなど、各フロアごとにさまざまな肉料理を提供。

さらに、最上階の10Fでは各テーブルごとにシェフが付く高級鉄板レストランとなっていたため、「いつか万世の10Fで食べるのが夢」というネットミームが90年代のオタクたちに流行。そのまま秋葉原で定着して人気になったと筆者は考えている。

そのようなオタクの憧れともいえる肉の万世 秋葉原本店が、2024年3月31日をもって33年間の営業を終了した。閉店の主な理由は、建物の老朽化とコロナ禍による経済損失の影響が大きかったとのこと。

各フロアごとに違うコンセプトのレストランだったので、建て替えなどでビルが無くなってしまうのは非常に残念だ。

そこで今回は、秋葉原に通って30年の筆者が、実際に肉の万世 秋葉原本店閉店当日に行ってきたので、その様子を詳しくレポートする。

●肉の万世公式サイトは→こちら
●PDF「秋葉原本店 閉店のお知らせ」は→こちら
●肉の万世「万世の歴史!?」は→こちら

筆者がお昼ごろに秋葉原に到着すると、すでに1Fの万世橋酒場には長蛇の列ができていた。

いろいろな人のXをチェックしてみると、閉店が決まったときからこの混雑が始まっていたようだ。筆者も並んでみたところ、行列はあるものの提供スピードが早いので30分程度で食事をすることができた。

こちらがビルに掲げられた閉店のお知らせ。「またね…」というセリフが物悲しい(筆者撮影)

こちらはパーコー麺を提供している万世橋酒場。本店閉店後はパーコー麺が食べられなくなるため、最後の思い出に食べに来ている人で長蛇の列に……(筆者撮影)

筆者もパーコー麺を実食。秋葉原で働いていたときは月に2、3回は食べていたが、かなり久しぶりに食べてみた。味の濃いパーコーがあっさりとしたスープとマッチしており、アッという間に完食した(筆者撮影)

また、1Fで営業していたコンビニは17時には閉店。店内はほとんど商品がなくグッと心に来るものがある。LEDでは「33年間のご愛顧 誠にありがとうございます。」と感謝を伝えていた。

日が落ちてからは1Fで営業していたコンビニが17時に閉店。LEDでは「33年間のご愛顧 誠にありがとうございます。」と感謝を伝えていた(筆者撮影)

ビルの1Fのエントランスでは肉の万世のキャラクター「モーちゃん」や、ほかのキャラクターたちが展示されている。こんなにたくさんキャラクターがいたのかと再認識。

大きなきぐるみがモーちゃん。閉店の際には入り口まで出てきてくれた(筆者撮影)

閉店近くの20時半頃になると、お別れを惜しむようにお客さんが100人ほど集合。入り口にはモーちゃんや店員さんたちが登場し、別店舗のチラシを配布したり蛍の光を歌ったりと和やかなムード。

最後に店長から挨拶があり、お客様への感謝を伝えしんみりするものの、新店舗「アキバプレイス店」がオープンしたことをしっかりと告知して笑いを誘っていた。さらに秋葉原本店の店長が、アキバプレイス店の店長になるとのこと。

今回は肉の万世は秋葉原本店が閉店するだけであり、ほかの店舗は普通に営業を続けているため、明るい雰囲気なのがいい。最後は「またね~」と唱和して幕引きとなった。これからもほかの店舗でお世話になりたいと思う。

閉店間際には肉の万世ファンが名残惜しそうに集合し、和やかなムードで解散となった(筆者撮影)

最後に全フロアを点灯している肉の万世 秋葉原本店の姿を見ることができた(筆者撮影)

なお、肉の万世はここだけではなく秋葉原に2店舗があり、ステーキや焼肉などを楽しむことができる。秋葉原に立ち寄った際には、ぜひ肉の万世を訪れてみてほしい。

●肉の万世 アキバプレイス店は→こちら
●焼肉の万世秋葉原店は→こちら

こちらが秋葉原で現在営業中の肉の万世アキバプレイス店。こちらは24年3月20日にオープンしたばかりだ(筆者撮影)

(文=西澤浩一)
イメージ写真は筆者撮影
筆者プロフィール
西澤浩一
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。