シャイな主人公とコスプレギャルのラブコメの聖地!【聖地巡礼】第15回『その着せ替え人形は恋をする』– 岩槻周辺を探訪!

公開日:2024年3月21日 更新日:2024年5月16日

数年前からファンの間では、作中に登場する地域を巡る“聖地巡礼”が定番イベントとなっている。そこで今回は2022年にアニメ化され、丁寧な心理描写やハイレベルな作画と動画で人気となった『その着せ替え人形は恋をする』の聖地である、岩槻周辺を紹介しよう。アニメ放送後に岩槻で雛人形とのコラボイベントが行われたほど多くのファンを魅了した聖地を訪れてみたぞ。

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『その着せ替え人形は恋をする』の舞台は岩槻や千葉周辺!

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『その着せ替え人形は恋をする(そのびすく・どーるはこいをする)』(以降:着せ恋)の原作は福田晋一氏の人気マンガ。スクエア・エニックスから発行されている「ヤングガンガン」に、2018年から連載されており、23年9月には最新12巻が発行され現在も好評連載中だ。

着せ恋は2022年1月からアニメ放送が始まり、キャラクターの細かな動きや心情の変化など、丁寧な動画と演出で多くのファンを獲得した人気作品。作中では雛人形で有名な岩槻という地名は出ていたのだが、アニメ化に伴い学校などの詳細な聖地が判明している。

着せ恋の主人公「五条 新菜(ごじょう わかな)」は、実家が岩槻にある老舗人形店の一人息子。五条はシャイな性格で友だちも少なく、家業を継ぐために雛人形制作の修行をしながら高校に通っていた。

ある日、五条は同じクラスのギャル「喜多川 海夢(きたがわ まりん)」がコスプレ衣装を制作していることを知る。そのコスプレ衣装があまりにも酷い仕上がりだったため、五条が代わりにコスプレ衣装を制作することから始まるラブコメディとなっている。

作中では、キャラクター同士がコスプレを通してほかのコスプレイヤーたちと交流をしたり、衣装製作や化粧のテクニックが人形制作にも活かせたりと、登場キャラの成長が分かる丁寧なストーリーで、アニメ版着せ恋はファンの心を掴んだ名作なのだ。すでにアニメ続編の制作も決まっており、筆者も続報が待ち遠しいファンの一人である。

●ヤングガンガン『その着せ替え人形は恋をする』は→こちら
●アニメ『その着せ替え人形は恋をする』公式サイトは→こちら
●Amazonプライムビデオ『その着せ替え人形は恋をする』は→こちら

岩槻やモデルとなった学校ではマナーを守って聖地訪問を!

着せ恋の舞台となっている岩槻は人形制作が盛んな地域だが、工房は住宅街のど真ん中にある。そのため訪問にはそれなりの配慮が必要となる。

とくに、主人公のモデルとなった人形店やモデルの学校では注意してほしい。着せ恋ファンなら作品の評判を貶めないよう、十分に気を付けて聖地を楽しんでほしい。

聖地巡礼の注意!
聖地巡礼には必ず下記を遵守し、周辺住民の迷惑にならないようにしよう。
1.景観を荒らさず、環境を保つ(ゴミなどは持ち帰る)
2.立ち入り禁止&撮影禁止の場所を事前に確認し、私有地には勝手に立ち入らない
3.住宅街では騒がず静かに! 撮影も速やかに済ませること
4.写真をSNSなどにアップするときは、写っている人物にボカしをかけてプライバシーに配慮する

■東武アーバンパークライン岩槻駅

主人公の五条の家は、東武アーバンパークライン「岩槻駅」が最寄り。そのため作中ではよく岩槻駅がよく登場する。

マンガでは雛人形の制作で有名な都市として紹介されており、当初から岩槻が着せ恋の聖地だと判明していた。アニメでは頻繁に繁華街がある岩槻駅東口側が登場している。

東武アーバンパークライン岩槻駅へは、JR大宮駅から東武アーバンパークラインへ乗り換え、普通列車なら5駅目、急行列車なら1駅目で到着する。

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岩槻は人形で有名な都市ということで、駅施設のいろいろなところに雛雛人形が描かれている(筆者撮影)

■愛宕神社付近の東武アーバンパークラインの踏切

五条の通学シーンで登場する岩槻駅近くにある愛宕神社付近の踏切。アニメでは聖地そっくりに描かれており、見た瞬間に“ここだ!”と分かるほど。このあと紹介する聖地と合わせれば、毎日の通学路がなんとなく分かるだろう。下写真の踏切は岩槻駅から徒歩3~4分でたどり着けるぞ。

聖地巡礼 その着せ替え人形は恋をする

幹線道路の踏切なので意外と交通量が多い踏切。岩槻駅が近いため踏切の閉まっている時間も長めで、渋滞することも……(筆者撮影)

■東武アーバンパークラインの線路下の通路

岩槻駅の線路をくぐる線路下通路は、通学シーンで登場する。ここもアニメで忠実に描かれており、現地で目にするとかなり感動する。高さ制限は2メートルしかなく線路の下を無理やりくぐるような狭い道路なので、車で通り抜けるのはやめたほうがいいかも……。

この線路下の通路は岩槻駅から徒歩5分ほどの場所にあるが、住宅地で路地が入り組んでいるためとても迷いやすい。しっかりと下調べしてから行こう。

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高さ制限が2メートルしかない低い生活道路。踏切で止まりたくない住民が、ここを使っているのだろうか?(筆者撮影)

 

■株式会社 公司人形

五条の実家の外観モデルとなっているのは、老舗の人形工房“株式会社 公司人形”の工房建物だ。建物の雰囲気や看板などがマンガやアニメでしっかりと描かれているため、地元の人でなくてもすぐに気づくだろう。

工房の隣には雛人形の直売場があるので、気にった人形を購入することも可能だ。ただし、公司人形は住宅街のど真ん中にあるので、周辺住民の迷惑にならないように訪れたい。

公司人形は岩槻駅からは徒歩10分程度でたどり着ける。大通りからは看板があるので、これを目印にすれば迷うことは少ないだろう。

●株式会社公司人形は→こちら

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公司人形は住宅地にあるが、駅前から続く通りを真っすぐ進んで看板を目印に曲がって路地に入れば、意外と簡単にたどり着ける(筆者撮影)

■株式会社 鈴木人形

株式会社鈴木人形は作中では登場しないが、原作のマンガ制作の際に協力してくれた人形店。エンディングにはしっかりクレジットされている。着せ恋ファンならぜひとも立ち寄ってみてほしい。筆者は土曜日に訪れたためお店は閉まっていたのが残念だった。

鈴木人形も岩槻駅から10分程度の場所にある。住宅街のど真ん中なので静かに訪れたい。

●鈴木人形公式サイトは→こちら

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マンガ制作に協力した鈴木人形がこちら。作中に外観などは登場しないので、聖地としてはかなりマニアックかも(筆者撮影)

■千葉県立柏の葉高等学校

五条と海夢が通う高校のモデルとなっているのが「千葉県立柏の葉高等学校」。校門や学校の周辺の歩道がアニメでも描かれている。通学中の学生が多いので訪問する際には十分気をつけよう。

最寄り駅はつくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」で、駅からは徒歩15分ほどでたどり着ける。

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校門の雰囲気や周辺の通学路の再現度がかなり高め! 写真は五条がこそこそと隠れていた通学路の曲がり角である(筆者撮影)

■ホテル0

浦和にある「ホテル0」は、五条と海夢がコスプレ撮影を行ったラブホテルのモデル。外観が同じなので分かりやすい聖地だ。ただし、モデルとなっているホテル0が本物ラブホテルなので、撮影するときは細心の注意が必要になるだろう。

ホテル0の最寄り駅はJR浦和駅で、駅からは徒歩5分程度の線路沿いにある。

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モデルとなった建物は本物のラブホテルだ。写真を撮る時は利用者のプライバシーに配慮して素早く撮影しよう(筆者撮影)

■JR新三郷駅

五条と海夢たちがコスプレ撮影のスタジオロケハンをするために集合した駅が、JR新三郷駅。待ち合わせシーンで登場しているため、駅周辺の風景がアニメで描かれている。

駅近くのデザインマンホールやバス停の様子など、アニメで新たに登場したスポットも多いので、見て回るのも面白い。

ちなみに、五条たちが作中で行った廃病院スタジオも聖地として実際にあったのだが、現在は解体されてしまい建物は無くなっているので注意しよう。

JR新三郷駅は、駅前にIKEA(イケア)、COSTCO(コストコ)、ららぽーとなどの大型ショッピングセンターなど立ち並ぶ新興住宅地。JR南浦和駅から武蔵野線で20分程度で到着するぞ。

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アニメでは夕方の薄暗い風景だったが、撮影時間も日没直後ということもあり似たような雰囲気となった。駅近くにあるデザインマンホールは必見!(筆者撮影)

(文=西澤浩一)
イメージ写真は筆者撮影
筆者プロフィール
西澤浩一
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。