スペース拡張で今までにないブース造りに注目!C102アフターレポート!【初参加&注目企業ブース編】
2023年8月12日・13日の2日間、東京ビッグサイトにおいて第102回コミックマーケット(C102・夏コミ)が開催された。新型コロナが5類感染症に指定されたこともあり2日間で約26万人が参加し、企業ブースの出展も135社とコロナ前の規模に戻りつつある。そこで今回は、C102に初出店した企業を中心に、筆者が気になった企業ブースをレポートしよう。
C102の企業ーブースではコミケット初参加の企業に注目!
東京ビッグサイトにおいて、2023年8月12日・13日の2日間開催された第102回コミックマーケット(C102・夏コミ)。初日は猛暑、2日目は突然の豪雨に見舞われたものの、新型コロナが5類感染症に指定されたこともあり、2日間で約26万人が参加して大いに盛り上がった。
また、C102では企業ブースも135社が参加しており、コロナ禍前の2019年12月28-31日に開催されたC97(冬コミ)の144社に迫る数となっていた。
そこで今回は、C102の企業ブースのなかから、今回が初出展となる企業を中心に、気になるブースを紹介しよう。
なお、C102開催直前に筆者が注目していた企業ブースについては、こちらの記事にまとてあるので、併せてチェックしてほしい。また、コミケ準備会でも公式に「C102アフターレポート」が公開されている。
■C102の概要
【会場】東京ビッグサイト(全館)
【会期】2023年8月12日~13日
【サークル数】2万1,000(2日間)
【入場者数】26万人(2日間)
・8月12日 13万人
・8月13日 13万人
【企業出展数】135社
●コミケ準備会「コミックマーケット102アフターレポート」は→こちら
■ C102休憩所 Supported by pixiv(出展ナンバー: 1001)
「pixiv」といえばイラスト系のポータルサイトを運営している企業だが、C102では自社ブースを広めの休憩所として参加者に開放していた。
この休憩所には人工芝のようなマットが敷かれており、いくつかの注意事項があるものの、常に100人ほどの参加者が座って休んでいた。制限時間は30分なのだが、休憩するには十分な時間だろう。
ほかにも可愛いイラストがボトルに描かれた水やうちわ、塩飴などが無料配布されており、猛暑のなか疲れ切った参加者にとっては、かなりありがたい天国のようなブースとなっていた。
●pixiv公式サイトは→こちら
●pixiv「ピクシブがコミックマーケット102に来場者向け大型休憩所を提供」は→こちら
■ TourBox Japan株式会社(出展ナンバー: 1211)
イラストを趣味にしている人ならピンとくる左手ツール「TourBox(ツアーボックス)」が、コミケに初参加。ブースでは『やらなくてもよかった美術展』という興味深いイラスト展示を行っていた。
この展示を簡単に説明すると、TourBoxを使ったときと使わなかったときの手の動く距離を比較するという展示。各イラストレーターさんに線画の状態から仕上げの作業を、“2回”行ってもらっていた。そのため『やらなくてもよかった美術展』という名称になったそうだ。
もちろんTourBoxの効果は一目瞭然! 手の動く距離が短くなり負担が軽減されていることがよく分かった。イラストを趣味にしている人なら、導入を検討してみるといいだろう。
●TourBox Japan公式サイトは→こちら
●TourBox Japan「クリエイターの強い味方!新世代コントローラー「TourBox」がコミックマーケット102に初出展!」は→こちら
■ Sony Music Virtual(出展ナンバー: 1341)
C102では数多くのVTuberグループが参加していたが、「Sony Music」からは「PRISM(プリズム)」「 VEE(ヴィー)」「VERSEⁿ(ヴァース)」という3組のVTuberグループが紹介されおり、約40名のVTuberが巨大なボードに配置され、圧倒的な存在感を放っていた。
また、トークブースでは参加者とVTuberが直接会話ができるイベントが開催され、2日間にわたり11時から16時まで総勢40名ほどのVTuberが会話を楽しんでいる光景が見られた。
●PRISM公式サイトは→こちら
●VEE公式サイトは→こちら
●VERSEⁿ公式サイトは→こちら
■土屋工業株式会社(出展ナンバー: 1441)
おそらく、C102の企業出展でもっとも企業名が分からなかったブースが「土屋工業株式会社」だろう。実は、土屋工業株式会社はステッカーやシールなどの印刷系の企業で、その技術を使った展示を行っていたのだ。
何しろブースには壁などの仕切りがなく、ステッカーでデコレーションされた痛車や、印刷技術が使われたパチスロ台などが展示されていた。そのため、肝心の企業名がどこに掲出されているのかパッと見で分からず、多くの参加者は「パチスロの企業ブース」あるいは「痛車のブース」と思っていたようだ。
しかし、それだけインパクトのあった展示であったということでもあり、多くの参加者の印象に残ったことだろう。
●土屋工業株式会社公式サイトは→こちら
■ 飲むあんこ「theANko」・shiroAN(出展ナンバー: 1914)
最近、コミケットでは飲食系の企業ブースが増えているが、C102でとくに異彩を放っていた食品が「飲むあんこ「theANko」・shiroAN」ブースだろう。
「飲むあんこ」はウィダーのようなパウチパックに、飲みやすく調整されたあんこが封入されている携帯食料。種類もこしあん、つぶあん、白あんの3種類が展開されていて、購入者の好みに合わせて選んでいるのが印象的だった。現在は通販もあるので、試してみたいという人は利用してみるといいだろう。
また、この商品には“shiroAN”というキャラクターが作られていて、VTuberのような活動を行っていくとのこと。気になる人はぜひ追いかけてみよう。
●飲むあんこ公式サイトは→こちら
●shiroAN公式サイトは→こちら
■ ネゴシエイトプラス(出展ナンバー: 1931)
初参加の「ネゴシエイトプラス」は、群馬がアニメやマンガなどで登場する聖地を紹介していた。
ほとんどの参加者は、群馬の聖地をPRするブースかと思っただろうが、実は「ネゴシエイトプラス」は群馬での就職を手助けする企業なのだ。そのため群馬の聖地をアピールしていたとのこと。C102のブースではキャラクターの缶バッジやアクリルスタンドを販売していた。
ちなみに、キャラクターにハシビロコウがいたのだが、群馬でハシビロコウが見られる動物園はないので勘違いしないように。
●ネゴシエイトプラス公式サイトは→こちら
●ネゴシエイトプラス「祝!! ネゴシエイトプラス、コミケ初出店!!!」は→こちら
■ HotaluX しゃべリモ(出展ナンバー: 1934)
最近、IoTと呼ばれるネットワーク機能が搭載されている家電が注目されているが、この「HotaluX しゃべリモ」は、ネットワークやスマホを必要としない声だけで操作ができるリモコン。
「HotaluX しゃべリモ」は、初期設定でテレビや照明、エアコンなどのリモコンを読み込ませると、声だけで遠隔操作ができるようになるという。とくにネットワークを利用しないので、高齢の単身者や障がいを持っている人でも簡単に設置ができるのが特徴となっている。
CVには、数々のアニメに出演している名塚佳織さんを起用し、「癒やしモード」と「萌えモード」の声が登録されている。スタップに話を聞いたところ、今後は更にCVを増やしたりアップデートで対応機種を増やしていきたいと語ってくれた。
また、ブースでは本機の実演や展示、実際のボイスを聞くことができた。実機はUSBメモリぐらいの大きさでUSBから給電されて動く仕組みとなっている。また、ブースに来てくれた人には誰のCVを追加してほしいかのリクエストなどを行っており、後日、参加者の声を商品に反映させる予定だとか。
●HotaluX しゃべリモ公式サイトは→こちら
■MA-KING オリジナル(出展ナンバー: 1941)
こちらも初出展の「MA-KING オリジナル」。なんと鹿児島県の“有限会社アート刺繍”という主に刺繍を取り扱っている企業のブースだ。本格的なアート刺繍から刺繍ワッペンなども請け負っており、オーダーメイドの刺繍も可能とのこと。
C102では刺繍ワッペンとシールを無料で配布しており、細かな刺繍が施されたワッペンの展示もあった。スタッフに話を聞いてみると「同人グッズとして展開していきたい」と意気込みを語ってくれた。
●MA-KING公式サイトは→こちら
■たおる本舗 Tシャツ本舗(出展ナンバー: 1942)
こちらも初出展の「たおる本舗 Tシャツ本舗」。名前から分かる通り、タオルやTシャツにプリントをしてくれる企業だ。タオルのプリントは1枚からオーダー可能で、短納期&高品質を謳っている。
グッズ販売の拡充が目的とのことで、実物のプリントタオルを展示してアピール。ハンドタオルの無料配布を行っていた。とくにバスタオルのフルカラープリントは迫力があり、参加者の注目の的だった。
●たおる本舗公式サイトは→こちら
●Tシャツ本舗公式サイトは→こちら
■サンコーレアモノショップ(出展ナンバー: 2344)
「サンコー レアモノショップ」は、言わずとしれた秋葉原に店舗を構えるアイデアグッズの開発・販売を行っている企業。
サンコーレアモノショップでは、サイト内でコミケットに役立つグッズ紹介をしているため、すでに企業ブースで参加しているような気がしていたのだが、実は今回が初参加だった。
ブース内には、夏コミで役立つネッククーラーやハンディ扇風機、どこでも座れるリュックなど、すぐに使える商品が展示されており、スタッフも購入者に「すぐにお使いになりますか?」と聞いているところが好感触!
もちろん、通販も行っているので気になる商品があれば今すぐ公式サイトで探してみるといいだろう。
●サンコーレアモノショップ公式サイトは→こちら
●サンコーレアモノショップ「2023年コミケ102【コミケに便利なグッズを紹介】サンコーは夏コミを応援しています!」は→こちら
■とりいせいかん(出展ナンバー: 2923)
「とりいせいかん」は静岡でお茶缶を製造している企業。もちろん、コミケットには初参加となる。缶のデザインや製造、販売を手掛けており、人気作品『ラブライブ!サンシャイン』とのコラボグッズも制作していた。
C102ではオリジナルデザインのお茶缶で、水出しティーバッグや緑茶、紅茶の販売を実施。かわいらしい缶のデザインに、多くの参加者が足を止めて商品に見入っていたぞ。
●鳥居製缶公式サイトは→こちら
いかがだろうか? C102では企業ブースが西3-4と南3-4に配置されたことでスペースが広がったこともあり、初参加企業もかなり多かった。
ただし、イベントに不慣れな企業も多く、ブースではメイン商材が分かりづらいところも見受けられた。とはいえ、コミケットの参加者の人数もかなり多かったので、絶好のアピールの場になったことだろう。
ちなみに、次号の「コミケPlus Vol.20」では、C102に参加した企業にインタビューを行い、より詳細なレポートが掲載予定なのでお楽しみに!
イメージ写真は筆者撮影
編集・ライター。アニメやゲーム、ニコニコ動画関連書籍の編集に携わり、今ではオーディオ、生活雑貨、マネーなどさまざまなジャンルに手を広げている。コミックマーケットには一般・サークルでの参加経験あり。趣味はゲーム、マンガはもちろん映画鑑賞も。一人旅も好きで移動方法は主に鉄道(乗り鉄)である。